白夜行

白夜行』(著・東野圭吾)を読み終えた。
読み終えて思ったことは「読む順番を間違えたな」だった。


これを読む前に読んだのは『殺人の門』だった。
白夜行』を読んでいる間、ずっとこの本のことが頭にあった。
話の構成が似ているからだ。
裏で糸を引いていそうな不思議な人間が近くに居て、関わった人が不幸になっていく。
それが一人の視点で書かれてるか、たくさんの人の視点で書かれているかの違いだ。
また、現実社会で起きた出来事を取り入れているという点も似ている。
こういう出来事が起きた時代を知っている人なら、過去を思い出したりできていいのかもしれない。
でも高校生の私にとって、その時代のことはいまいち理解できなかった。


暗くなるような話を続けて読んでしまったけれど、次に手に取ったのは『さまよう刃』だった。
文庫本のあらすじに、殺された娘の復讐を始めて、犯人を一人殺害したのち、更なる復讐の機会を狙おうとする、というようなことが書いてあったので、今度の話は少しはスッキリするかもしれないと思ったからだ。
でもよく考えたら、復讐劇でスッキリなんてできるわけがなかった。
被害者の家族(これもまた被害者かもしれない)がやり場のない怒りを露にするようなシーンでは、なぜだか涙が出てしまった。
最後は「すっかり騙された」という気分になった。


東野圭吾の重い話を3つ読んだ後に、ライトノベルを読んでる自分はなんなのだろう。


おやすみなさい。