朝目が覚めて、ゆっくりと床につく

夜9時に眠り、朝5時に二度寝
そして7時に目を覚まして学校行かなくちゃとあせるも、土曜日であることに気がつく。
三度寝で8時過ぎ。
朝食をとってパソコンをする。
弟が友達を連れてきたので部屋を空ける。
布団の上で読書、ちょっと昼寝しておこうと思い、眠った。
気づいたら午前2時過ぎとかちょっと。
結果的に金曜日も土曜日もブログ書いてない。
いつもみたいに前日に書いたことにしちゃえばいいけど、なんだかめんどくさくなった。


先週、本を2冊ほど読んだ。
普段は本を読みもしなければ買いもしない人。
最も読んでいたころは、小学校高学年から中学校中学年ぐらいか。
ダレン・シャンとかその辺の、いわゆる児童向けの本のとくにファンタジー小説を読んでいた。
発売されたダレン・シャンの最終巻を読み終えて、デルトラクエストやセブンスタワーを読もうとした。
けれど学校の図書室には常に読みたい本が置いてあるわけじゃない。
自分が借りたいものは人も借りたい。
待てども待てども返されない。
セブンスタワーはちゃんと返却されたけれど、デルトラクエスト十二国記は卒業するまで返らず終いだった。


先週読んだ本は、「しゃべれどもしゃべれども」と「とり残されて」。
先週始め、日曜日にかなりの暇があったので親に何か面白い本はないかとたずねたところ、近くの図書室から借りていたいくつかの本を出してきた。
しかし本を滅多に読まない自分にはいったいどれを読むべきなのかが分からなかった。
なのであらすじを読んで判断するしかなかった。
そして落語という言葉に惹かれて手に取ったのが佐藤多佳子の「しゃべれどもしゃべれども」。
内容はと言うと、短気な落語家のもとに、気の弱い青年、関西弁の少年、野球選手のおっさん、無愛想な女性の3人がそれぞれの事情で集まるというもの。
それぞれの事情は違えど、「喋り」という点で共通している。
そして何を間違ったか、落語家は喋りのプロだという考えから、日常生活でちゃんと話せるようになりたいと思う人が集まってしまう。
落語家のほうも、まだ真打ではなく二ツ目(真打になるまでまだまだ時間がかかる)で、自分の噺を作りこんだりしなければならない。
自分のことで手一杯なのに、どうして人の世話なんかしなくちゃいけないのか、喋りの問題点を解決したいなら専門のカウンセリングを受けろと言う。
でもなぜか落語を教えることになってしまう。


話は二ツ目の落語家、今昔亭三つ葉の視点で進められる。
考え方がはっきりしているので、非常に読みやすい。
キャラクターもそれぞれ個性豊かで面白い。
この作品はどうやらちょうど1年前に映画になっていたらしい。
なんだか聞いたことのあるタイトルだったのはこのせいなのかもしれない。
ちなみに小説としては10年前。
あまり古い感じはしなかった。


宮部みゆきの「とり残されて」は15年近く前のもの。
親が昔読んでいたものが家にあった。
内容は短編集で、どの話でも誰かしらが死ぬ。
死なない場合は、既に死んでいるか、話のオチとして死んでいくのが予想される場合のどちらか。


その中でとりわけよかったのが「いつも二人で」という40ページほどの短編。
家族に対して不満を持ち常日頃から家を出たいと思っている、大学を中退してフリーターをやっている男が主人公。
その男の知り合いの夫婦が「旅行で家を留守にするからその間家にいてくれないか」と言うので、手に入った2週間の安息。
いや、手に入るはずだった。
その夫婦の住んでいる部屋は、過去に飛び降り自殺した女性が住んでいた部屋だった。
自殺した女性の霊が、地縛霊となってまだ部屋に残っていた。
そしてその若い女性の地縛霊が、生前にできなかったこと、女の子らしい仕事をしたいと言い出す。
男の口を借りながら。
男の口から若い女の声が出る。
体も女の意思で動かせる。
男自身の意思でも体を動かせるけれど、そうやって自分に憑依している霊に逆らって、自分の体で犯罪を起こされたりでもしたらたまったものじゃない。
だから憑依している霊に従うしかない。
実質、体の主導権は女が握っているようなもの。
女が、女の声で男が働くのは変だから、と女装したいと言い出す。
2週間以内に男は元の生活に戻れるのか、女はちゃんと成仏できるのか、話が短いこともあって、すぐに読み終わりました。


これがいわゆるTSFというやつか。
TSというのはトランス・セクシャルの略で、男女の性の入れ替わりをさす。
Fはフィクションあるいはファンタジー
有名なところでいうと「らんま1/2」とか。


女性視点からすれば、男の体に乗り移ってるからTSに違いないけれど、男視点だと実際には操られて女装しているだけで、TSにはならないのかな。
TSの線引きは難しい。


宮部みゆきの、それも15年前も近くの作品でTSFが見られるとは思わなくて、少しテンションがあがってしまった。
バスで言うと降りるべき停留所を一つ飛ばしてしまうレベル。
男なのに女だとか、女なのに男だとか、とくに小説なんかだと姿かたちに脳内補正がかかって最高だと思う。


おやすみなさい。