落としたものは全て拾う

ゴールデンスランバー』(著・伊坂幸太郎)を読んだ。


一度読んだ本を繰り返し読みたくなるのはかなり稀なのだけれど、この本はその稀の中に新たに加わった。
その理由は、とにかく伏線がすごいからだ。
撒かれた伏線が、終わりに向かってどんどん収束していく感じがあった。
物語の始めのほうは、あまり頭の目覚めていない朝に読んでいたせいもあってか、あまり読み進められなかった。
でも、後半になればもう一気に読み進めたくなった。
最初のほうに何が書いてあったか覚えてるうちに読まないともったいない、そんな気がした。


この本を読んだのは、本の帯に書いてある「陰謀」の2文字が気になったから。
男が濡れ衣を着せられて、首相殺しの罪をかぶせられてしまう。


それを一体どうやって乗り越えるのか、期待して読んでいたら、かなり早い段階で「陰謀に向かった結果はこうなりました」というのが出てきた。
そして次に20年後の話が始まる。
その先でやっと、事件で濡れ衣を着せられた男の視点での物語が始まった。
「首相殺しの事件の結果」よりも、その結果が出るまでの過程がメイン。
どんどんパズルが完成していくようだった。


ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー


おやすみなさい。