ネクラはどんどん薄まっていく

ネクラ少女は黒魔法で恋をする熊谷雅人・著
ネクラ少女は黒魔法で恋をする (MF文庫J)ネクラ少女は黒魔法で恋をする〈2〉 (MF文庫J)ネクラ少女は黒魔法で恋をする〈3〉 (MF文庫J)ネクラ少女は黒魔法で恋をする〈4〉 (MF文庫J)ネクラ少女は黒魔法で恋をする5(MF文庫J)


年末に3巻まで読んで、昨日と4巻を読み始めて、今日で最終巻の5巻を読み終えました。
黒魔法とか呪いとかが好きな高校生、空口真帆が主人公。
夜中の人気のない公園で魔方陣を書いたりと、そのことに対しては行動的。
それでも人と関わることは上手くいかず「あいつらは私の悪口を言ってるから、呪い殺す」みたいな被害妄想はしょっちゅうで、さらに黒魔法にのめりこむという悪循環。
ある日、カバンの中から馴染みの古書店からは借りた覚えのない黒魔法の本を見つける。
そしてそこに書かれたとおりに魔方陣を書き、悪魔の召喚に成功してしまう。
望み(可愛くなること)を叶える代償として「恋をしないこと」を悪魔と約束。
そして、ひょんなことから誘われた演劇部で、空口真帆は恋をする。
恋なんて絶対しない自身があったからした悪魔との約束を破ってしまった。
そして空口真帆は厄介なことに巻き込まれていく。
これが1巻の物語。


高校2年生に進学した2巻では新入生絡みで厄介なことに巻き込まれ、3巻では転校生絡みで厄介なことに巻き込まれる。


そして私が好きなのが4巻です。
4巻は短編集で、メインじゃないキャラ、いわゆる脇役にスポットを当てた内容が主になっています。
その中でも、最近学校付近に出没する変質者にクラスメイトが襲われて、怒りを感じた大河内が犯人を捕まえようとするという雛浦視点の話「雛浦と大河内の日常的な非日常」がとくに好きです。
被害にあったクラスメイトのために頑張る大河内に、不覚にもうるっときました。


この本の挿絵を担当しているのは『涼宮ハルヒの憂鬱』の二次創作の「ちゅるやさん」をつくったことでおなじみのえれっとさん。
人から勧められてこの本を手に取ったときから感じていましたが、人物が幼すぎてあまり私には合いませんでした。
あと、5巻の前半にやたらと挿絵が多かったのが印象的でした。
最終巻だからでしょうかね。


2巻のあとがきに書かれていた「永音鞠がローマ字で自分の名前を表わすときにMariとすると怒る」ということの意味が理解できただけで満足。
呪文の意味は当てられそうもないので投げました。


永音鞠が、MariではなくMaliにしないと怒るわけ
ちょっとネタバレなので、背景色にして隠します。
下をドラッグしてください。
ネタバレ開始。
Nagane Mali でないと、並べ替えたときに I am an angel(私は天使)にならないから。
ネタバレ終わり。


おやすみなさい。