明るいのに怖さを感じる

人類は衰退しました 4』田中ロミオ・著
人類は衰退しました 4 (ガガガ文庫)


図書室に置いてあったので、読みました。
2,3巻はなんだか暗かったり、主人公が恐怖するようなシーンが多かった気がするけれど、今回の話は比較的明るい印象を受けました。
多分、妖精さんが「これでもかっ」ってぐらい出てきたからでしょう。
でも主人公が明るくても、ちょっと想像するとグロテスク?なシーンもいくつかありました。
想像してみると怖いこと、みたいな。


主人公の住むクスノキの里に妖精さんがたくさん集まったことで、妖精さんの社会にも、こちらの現実にあるような現代社会の問題が発生してしまったり。
妖精さんが集まると、ただ賑やかになるだけではすまないようです。


チキンのお話は小さい子どもに読んで聞かせれば情操教育になったりするかもしれません。
ポップな文体なのに怖いという不思議な作品。
それが『人類は衰退しました』です。



同じく田中ロミオの書いた『AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜』もどうぞ。
こちらは現代のお話、学園ラブコメです。
人類は衰退しました』には全然人の名前が出てきませんが、こっちではありふれた名前をよく見かけます。
別に結婚しているわけではないが、主人公が佐藤でヒロインも佐藤。
「自分は世界を救った勇者の生まれ変わり」とか「前世は英雄だった」という妄想に心当たりのある人は読んでみるといいと思います。
AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~ (ガガガ文庫)


おやすみなさい。