読書

太陽の坐る場所

『太陽の坐る場所』辻村深月・著 学校の図書室に新刊図書として置いてあって、表紙を見たら恩田陸の『六番目の小夜子』を思い出したので、読むことにしました。 改めて見ると、別に表紙は似てないですね。 物語は、表紙を見れば分かりますが、女性が中心で、…

ブラザー・サン シスター・ムーン

『ブラザー・サン シスター・ムーン』恩田陸・著 学校の図書室の新刊図書にあったので読みました。 200ページもないので、軽く読めました。 3人の男女が、大学時代を振り返るお話。 謎とか事件とかの要素はない。 読んでて、ブログっぽい印象を受けまし…

3人兄妹の結束が素晴らしい

『流星の絆』東野圭吾・著 頭の切れる兄・功一、擬態の名人こと弟・泰助、そして可愛い妹・静奈。 親を殺した人間に復讐することを誓った、絆で結ばれた彼らの物語。 ある夜、親が殺されるなんてことは知るよしもなく、子ども達は流星群を見にこっそりと家を…

第29回小説推理新人賞受賞作

『告白』湊かなえ・著 学年末の終業式、教師が「自分の娘は事故によってではなく、殺されたのだ」という内容をクラスの生徒に向かって語りだす。 常に誰かに向かって、過去を語るような形で書かれているのですが、その語る人である事件の関係者は、みんなど…

まるで主役の座をバトンタッチするよう

『スナーク狩り』宮部みゆき・著 様々な人物の視点から、物語が進行していき、最後にはきれいに収束していく、私の好きなタイプの作品。 織口邦男が勤める釣具店に、席沼稽古は鉛版を買いに来た。 不審に思った織口は、彼女が銃を持っていることをしり、ある…

外国人と美青年

『アヒルと鴨のコインロッカー』伊坂幸太郎・著 お人よしな大学生・椎名と、ペットショップ店員・琴美の2人の視点で、それぞれ「現在」と「過去」に分かれて物語は進められている。 パズルのピースがどんどんはまっていくのが楽しめる作品。 そして、いい意…

生きた実感は死んでみないと分からない

『終末のフール』著・伊坂幸太郎 「8年後、地球に小惑星が衝突して、人類は滅ぶ」という報道がなされてから5年が経ち、報道直後に起こった混乱も、ひとまず収まった。 一つの町の住人たちの様子を書いた短編集。 地球上の人間が「みんな等しく余命が3年」…

強いバッタ

『グラスホッパー』伊坂幸太郎・著 ひき殺された妻の復讐を試みる鈴木、人を自殺に追い込む鯨、女こどもに関わらず抵抗なく殺す蝉。 この3人の視点で物語は進んでいく。 非合法な業界で事件が起こる。 そのせいか、他の作品に比べてかなりダークな印象を受…

ネクラはどんどん薄まっていく

『ネクラ少女は黒魔法で恋をする』熊谷雅人・著 年末に3巻まで読んで、昨日と4巻を読み始めて、今日で最終巻の5巻を読み終えました。 黒魔法とか呪いとかが好きな高校生、空口真帆が主人公。 夜中の人気のない公園で魔方陣を書いたりと、そのことに対して…

明るいのに怖さを感じる

『人類は衰退しました 4』田中ロミオ・著 図書室に置いてあったので、読みました。 2,3巻はなんだか暗かったり、主人公が恐怖するようなシーンが多かった気がするけれど、今回の話は比較的明るい印象を受けました。 多分、妖精さんが「これでもかっ」ってぐ…

死神の精度

『死神の精度』伊坂幸太郎・著 『死神の精度』を読みました。 死神の視点で進められる短編集。 死神だからといって、ただ人を殺すわけじゃない。 人の姿で、候補に選ばれた人に接触し、最大で一週間の調査を行い、死なせて問題ないと思ったら「可」、そうで…

私が読みやすい作品、それがライトノベルです

予期せぬ祝日を前にして、手元にある本を読み終えてしまいました。 明日はきっとゲームの日。 読んだのはこの3冊。 『陽気なギャングが地球を回す』伊坂幸太郎・著 『陽気なギャングの日常と襲撃』伊坂幸太郎・著 『AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜』田中ロ…