Monster Seed

体験版をプレイし、製品版を購入、そしてプレイ序盤で投げ出したゲーム、それがモンスターシード。


このゲームは、ポケモンのようにモンスターを育てるということはしない。
モンスターのタマゴ(モンスターシード)から孵化させたモンスターを戦わせるゲームだ。
孵化させるのに苦労はいらない。
タマゴさえあれば孵化させることができる。
そして孵化した瞬間、そこでステータスが決定する。
多少アイテムで強化するようなことはできても、敵を倒して強くなるということは決してない。
決定されるステータスの値はランダムなので、同じタマゴから生まれた同種のモンスターでも何倍も強さが違ったりする。
強化はろくにできないから、当然元が強いほうを選びたい。
しかしそれは完全な運に任せるしかない。


また、モンスターには寿命があり、戦いに出し続けると突然奥義を放って死んでいく。
体験版では、そんなに同じモンスターを出さなかったため、こんなシステムがあることは知らなかった。
製品版で、ダンジョンの途中で主戦力だったお気に入りのモンスターが奥義を放って死んだ。
何が起こったか理解した私は、イヤになってゲームを投げ出してしまった。
このゲームでのモンスターの扱いは、ピストルから放たれる弾と変わらないようだ。


ショックなことがあると、ほかのイヤなことも見えてくる。
マップでの会話がとても面倒に感じられるようになった。
主人公と向き合うために、相手が320度ぐらいその場で回転する。
その動作が非常にゆっくりで、さらに会話の速度も速くない。
せっかく話しかけるたびに会話の内容が変わるようになっているのに、何度も会話させる気力をそいでしまっていてもったいない。


でも、やりのこしたゲームがあるというのは癪なので、再びやり始めることにした。
前回のデータはどうやら消してしまったようなので、完全に最初からのスタートだ。



このゲームとの出会いは、PSの体験版集だった。
ポケモンの影響もあって、幼い私と弟はモンスターを従えて戦う、ということに面白さを覚えていた。
そのため、体験版集の中で、とくにこれは何度も繰り返してプレイした。
家にあるCDを確認したら「HYPERプレイステーションRe-mix NO.12」に入っていた。
エンドセクターやジグザグボールなどは2人プレイができたので何度もやった。
ワンダートレックも楽しかった。


体験版というのは、はまると楽しさを錯覚してしまう。
手軽にできるし、同じところを繰り返すところでプレイヤー自身のレベルアップがわかりやすいから、体験版は楽しい。
けれど、それと製品版の楽しさは違う。
製品版となると、クリアするという目的ができる。
そうすると、体験版のときに見えなかったよくないところが見えてきたりするようになる。


体験版をプレイして数年後、店でこのソフトを発見した。
懐かしさのあまり、つい買ってしまった。
けれど上述の通り、投げ出してしまった。
それから何年後かに、ネットでふと検索したら、クソゲーとして酷評を受けていた。
とはいってもそもそもモンスターシードに関する情報の量が少ない。
攻略サイトも目についた分だとたった1つだけ。
体験版で繰り返しやっていただけに、ネット上での扱いのひどさにかなりショックを受けた。


モンスターが寿命で倒れると分かっているので、いちいち名前をつけるのはやめた。
ゲームに遊ばれてる気がする。


おやすみなさい。